ペルシャ絨毯 文様に宿る歴史・文化 ~1~

ペルシャ絨毯は色々な柄、模様があり、鑑賞する上でとても面白いものです。イランの各地で作られ、その産地や時代により独特の文様が制作されました。それらの持つ意味を見ていきましょう。ペルシャ絨毯を鑑賞するにも購入するにも、知っておくことで楽しみも増えるでしょう。

ペルシャ絨毯の代表的な構図
メダリオン・・・中心部に大きな模様を持つ

 

オールオーバー・・・全面総柄

 

メヘラブ・・・方向性があり柄が置かれる。モスクをモチーフにし、神聖なものとして祈祷用の絨毯とされる

 

ピクチャ・・・絵画調、景色など

このような絨毯パターンの中に様々な文様が織り込まれ、職人や遊牧民の想いが込められ、その時々の文化や歴史を奏でるのです。

 

1つ1つの柄にも意味があります!
ペルシャ絨毯には遊牧民の夢や祈り、信仰心などが込められ、意味の無いモチーフは無いと言われる程、象徴性に富んでいます。
解釈の違いは多少ありますが、主なものです。

ライオン=権力、勝利、深い知恵
犬   =忠誠心、世話
ラクダ =健康、幸福、財産
杉木  =死後の世界
生命の木=内なる人生、命、長寿
鳩   =平和
孔雀  =美しさの象徴、新生
ザクロ =富、満足、子孫繁栄
鹿   =家庭円満、子供の健康、成長
鳥   =神様からの使者
羊・ヤギ=豊かさ、財産、不自由ない暮らし