ペルシャ絨毯の産地 NAIN

NAIN <ナイン>

イスファハンの北東郊外に位置する高原都市。
古くは「アバス」と呼ばれる伝統的な衣服を製造し、小さなオアシスとして栄えたが、衰退し、第二次世界大戦直前頃より、織物職人はその技術を絨毯制作に切り替えた。細い糸に慣れていた人々は繊細な絨毯を作り出し、その名がたちまち広まることとなった。

ゾロアスター教時代に礼拝堂が築かれている。初期は上質なウールの布地の産地だったが、機械織りの台頭により衰退し、変わって絨毯産業が進展した(1920年代)イスファハンの職人により「ナイン絨毯の父」と呼ばれる作家も登場した。

柔らかな羊毛をベースに、白い絹でモチーフの輪郭をとって文様を浮かび上がらせる技法など特徴的で、西欧で高く評価されている。中央に大きなメダリオンを配置し、薄いベージュやクリーム色、濃い藍色を基調とし、全体の色数は少なく上品で品格のある配色が特徴。厳格な品質管理が行われておりヨーロッパでも高価な絨毯として知られています。