“大正浪漫を思わせるレトロモダンな内装”としてWWDJAPANにて記事に取り上げられました。
4月26日オープンした「京都悠洛(ゆら)ホテル Mギャラリー」は京都・三条にあります。ロビーの壁面にはペルシャ絨毯が飾られ、日本文化と西洋文化が融合した非日常の空間が広がっています。絨毯はゲストが実際に触れて、質感を感じながら、ふわりと空気に揺れる房の波を目で楽しめるように展示されています。
https://www.wwdjapan.com/articles/854534
本ペルシャ絨毯は、100%シルクで織られており、結び目の総数は1,200万以上に及びます。3名の女性職人が5年の歳月をかけて、ひと目ひと目丁寧に紡ぎ上げ、唯一無二のタペストリーとして完成させました。
この絨毯の展示にあたっては、その豪華さに見合う展示用ハンガーの準備が必要となり、大変困難を伴いました。絨毯のサイズは250×150cmと大判であり、それを支えるハンガーは、さらに大きく堅牢である必要がありました。一般的な着物用ハンガーは海外製または輸入品が主流で、理想的な仕様のものを国内で調達するのは極めて難しい状況でしたが、幸運にも希望にかなうものを特別に製作することができました。
今回採用したのは、「衣桁(いこう)」と呼ばれる木製の展示台で、鳥居の形状に木材を組み上げた構造を持ちます。衣桁は、着物を広げた状態で美しく掛けるために用いられる伝統的な道具であり、古くから漆塗りや蒔絵などの装飾が施され、着物の美を引き立てる展示器具として重宝されてきました。
本展示においても、漆塗りが施された日本製の衣桁を特別に製作することが叶い、誰もが実現困難と考えていた展示方法を実現することができました。