歴史からアンティークへ

手織り絨毯の存続の理由〜愛用され続けるペルシャ絨毯〜

 

受け継がれたペルシャ絨毯

ペルシャ絨毯の主な消費者はイラン人自身でした。親から子へ、孫へと伝えられ世代を越えて愛用され、また嫁入り道具としてペルシャ絨毯を持たせる伝統的な習慣はとても長い間守られてきました。ペルシャ絨毯とは土地や金と比較できるほどの財産として、価値あるものだからです。

 

生活道具から芸術品へ

このように芸術的な美しさをもちつつ、頑丈で耐久性の高い手織り絨毯は80年〜100年もの使用に耐え、踏まれる程いっそう鮮やかに、そして柔らかくしなやかに、色彩は深く、なんとも言えない味わいのあるアンティーク絨毯となります。現代では投資の対象として売買されるほど価値ある芸術品として確立されました。古くなるほど商品の価値は上がり、ヨーロッパを中心にコレクターも大勢おり、とても人気があります。手織りの温かさは年月を経ても色あせることはありません。色は落ち着きを増し、ますます艶がでて味わい深くなります。

 

 

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ペルシャ絨毯を足元に広げ、シルクロードや遊牧民に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。「ものを大事に使い、長い時間を共に過ごす」ことに喜びを感じ、その結果生じる劣化を楽しむ心は、どんな国や時代にも共通の美意識でしょう。そんな経年劣化の様子を楽しんで頂ければ幸いです。